ノラ猫の老後

　自転車を知人から頂いたんですが、その自転車の止め場所が、団地の抽選で「上段」になりました。

「上段」

　上段ていうのは、何やら鉄のレールに自転車を乗せて、てこの原理で持ち上げる駐輪場のことです。

　抽選ゆえ仕方ないのですが、「重い」「横の自転車が邪魔でうまく昇降できない」「出し入れに時間がかかる」といった面が敬遠され、人気はいまひとつ。それでも、置き場所がないと困るので使っていますが、不便なので、自転車の使用頻度が減りそうです。

　いやま、団地住まいの悲しさですが、もう少し豊かな空間で暮らしたいものですね。土地バブルが終わったとはいえ、まだまだ日本の都市では、単に住むにも金がかかりますね。
　はぁっ

　まあ、上を見ればきりがありませんし、芦屋の邸宅に住みたいなどとは思っていません。でもちょっと、自転車の上げ下ろしが楽になればいいなと、庭があればすぐに自転車に乗れるのになと、上げ下ろしに汗をかきながら思ってしまう小市民なわたし。

　しかも団地は５０年が寿命で、その後は立替も住む事もできない事態になるかも知れないとか。子孫に残す財産にもならないということか。仕方ないので賃貸の長期契約とでも思っておこう。

　「５０年後なんて考えて売ってません、私、そこまで生きてませんから」とマンション業者の役員が言ったという話がありましたね。本当にそんなこと言ったかどうかは別として、５０年後に何の保証もないのは事実。だとしても、悲しいこと言うねぇ。